小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆（鬼塚サヤ）の孫として生まれた鬼塚宏樹（主人公＝私）は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のＫ市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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| 脊椎怪物 |
鳥類 |
半人半鳥型 |
イツマデ |
体長：２ｍ |
雑食性 |
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■不気味な鳴き声で鳴く怪鳥
イツマデは人のような頭と蛇の身体、曲がった嘴（くちばし）、ぎざぎざの歯、両足には剣のように鋭いけづめを持っている、日本生まれのモンスターです。大きな鳥で、翼を広げると約５ｍあります。夜行性で、昼の間は誰も知らない場所にある巣で休息し、夜になると町の上空に現れて飛び回ります。このとき、「いつまで、いつまで」と人間の声で鳴きます。また、ときどき口から火を吐いて、夜空を赤くします。一度姿を現すと、イツマデは何日間でも夜になるたびに同じ町の上空で飛び回ります。こうして、イツマデが現れるようになると、町の人々はいやでも不安になり、恐怖心に襲われます。イツマデは人間を襲ったりはしないのですが、その声と口から吐く赤い炎が人々に特別な影響を与えるのでしょう。それに、「いつまで、いつまで」という鳴き声はいかにも意味がありそうです。なんとなく、人に恨みを持つ亡霊の声のようにも思えます。そんな声を夜毎に聞かされたら誰だっていい気持ちはしないはずです。しかし、誰かが退治するまで、イツマデは同じことを繰り返します。いつも上空を飛び回っているので退治するのは大変ですが、腕のいいスナイパーなら打ち落とせます。 |
| （モンスター解体新書のイラストはすべて福地貴子さんが描いています。） |
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