小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆（鬼塚サヤ）の孫として生まれた鬼塚宏樹（主人公＝私）は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のＫ市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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| 脊椎怪物 |
ほ乳類 |
半人半魚型 |
オアンネス |
身長：１９０ｃｍ |
雑食性 |
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■古代人に文明を与えた人魚
オアンネスは現在のペルシャ湾で生まれた、人魚の仲間のモンスターです。ただし、普通の人魚とはかなり姿形が違っています。オアンネスは、腹の部分で開いた魚をすっぽりとかぶった人間のような姿をしているのです。魚の頭も人間の頭もあるので、海の中でも陸の上でも生活できます。海の中では魚の部分でエラ呼吸をし、陸上では人間の部分で肺呼吸するのでしょう。しかし、海の方が生活しやすいのか、たとえ陸に上がって活動しているときでも、夜になると必ず海に帰っていきます。オアンネスが陸に上がるのは人間に知識を授けるためのようです。ずっと昔、ペルシャ湾の近くに文化を持たない野蛮な人々が住み始めたときのことです。海からオアンネスが現れ、人々に文字や学問を教えたといわれています。その結果、人々は高い文化を持つようになり、立派な国を作ったというのです。こんな話を聞くと、高度な文化を持つ宇宙人がＵＦＯに乗って地球にやってきたのではないかとも想像できます。とすれば、オアンネスを動物のように飼育しようと考えるなどもってのほかです。むしろ、人間と対等の存在と考え、平和に共存する道を探るべき相手と考えた方がいいでしょう。 |
| （モンスター解体新書のイラストはすべて福地貴子さんが描いています。） |
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