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  フランボワイヤン・ワールド
モンスター解体新書
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
ナックラビー
Nuckelavee

脊椎怪物 ほ乳類 半人半獣型 ナックラビー 身長:10m 肉食性
■真水を怖がる恐ろしいモンスター

 ナックラビーはスコットランドの海で生まれた、奇怪で恐ろしい姿のモンスターです。ケンタウロスのように、腰から上は人の姿で、腰から下が馬の姿をしています。しかし、ケンタウロスよりはるかに巨大で、人間の部分にも馬の部分にも皮膚がなく、赤い筋肉や血管がむき出しになっています。とりわけ奇妙なのはその頭で、直径が90cmほどの球状をしており、目は1個で、頭と胴体をつなぐ首がありません。このため、頭が肩の上からいまにも落ちそうな感じがするのです。また、立った状態でも両手が地面にとどくほど腕が長く、蹄の代わりに平たいヒレがあります。普段の住処は海中ですが、しばしば海から出てくると、口から燃えるように熱い息を吹き出して植物を枯らしてしまいます。人間や家畜を見つけると襲いかかり、強力な両腕でしめ殺します。ナックラビーは雷のような音を立ててとてつもない速さで走るので、人間も家畜も逃げることができないのです。しかし、弱点もあります。ナックラビーは真水が嫌いで、真水の池や小川を飛び越えられないのです。おそらく皮膚がないためでしょう。真水に触れると体内から塩分がしみ出して、体液が薄くなってしまうのかもしれません。
(モンスター解体新書のイラストはすべて福地貴子さんが描いています。)
幻想動物学

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