小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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脊椎怪物 |
ほ乳類 |
半人半魚型 |
マーメイド |
体長:180cm |
雑食性 |
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■魚の下半身を持つ金髪美女
マーメイドはヨーロッパ北方の海で生まれた、人魚のモンスターです。腰から上は美しい女性の姿で、金髪の長い髪の毛があり、腰から下は魚で、尾ビレがついています。金髪なのはヨーロッパ人の血が混じっているからでしょうか。普段は仲間と一緒に海の中で暮らしており、ときどき海岸の岩に腰かけ、櫛と鏡を持って長い髪をとかし、美しい声で歌っていることがあります。その様子はいかにも美しく、うっとりするものです。しかし、いかに美しくともマーメイドは危険なモンスターです。その歌声に心を奪われ、ふらふらと近づいたために、海の中に引き込まれて喰われてしまった人間の男性が何人いるかわからないのです。マーメイドの姿が目撃されるだけでも、船乗りたちにとっては不吉なことで、そんなときには必ず嵐が起こって船が難破します。海に住んでいるという性格上、漁師の網にマーメイドがかかってしまうということもあります。こんなときは捕まえて飼育しようなどとは思わずに、すぐに逃がすようにしましょう。マーメイドを捕まえたりすればどんな嵐がやってくるかわかりませんし、逆に逃がしてやれば、その礼に人間の願いを叶えてくれるからです。 |
(モンスター解体新書のイラストはすべて福地貴子さんが描いています。) |
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