小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
販売開始しました。 |
|
《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
|
脊椎怪物 |
ほ乳類 |
猿型 |
ムシキ |
身長:15m |
雑食性 |
|
■大河の底で1000年以上も生き続けたモンスター
ムシキは中国で生まれた、巨大な猿に似た姿のモンスターです。体は青い毛、頭部は白い毛におおわれており、真っ白な牙があります。普段の身長は15mくらいですが、首だけが30mも伸びるという特徴があります。また、雷や風を起こす力があり、馬よりも速く走ることができます。もともと河南省と湖北省の間にある桐栢山に住んでおり、暴風雨や雷を起こして人々を困らせていました。このため、夏王朝の禹(う)という王に魔力を秘めた重い鎖で縛られて淮水という河に沈められてしまいました。ところが、ムシキはとんでもない生命力があるので、深さ150mの大河の底に1000年以上沈んでいても死にませんでした。あるとき、この地方で知事をしていた人物が淮水で水遊びをしていてムシキを発見し、数十人の漁師と50頭以上の牛を使ってムシキを岸に引き上げました。と、眠っていたムシキが突然目を覚まし、自分の体と鎖でつながっている牛たちを引きずりながら、再び淮水の中に姿を消したのです。禹王の鎖の魔力が生きている限り、ムシキは暴れ出すことができないからです。こうして、ムシキはいまも淮水の底に沈み、魔力が消滅するのを待っているのです。 |
(モンスター解体新書のイラストはすべて福地貴子さんが描いています。) |
|
|