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  フランボワイヤン・ワールド
モンスター解体新書
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。





グランガチ
Grangach

脊椎怪物 は虫類 ワニ型 グランガチ 体長:6m 草食性
■泉に平和をもたらすワニ型モンスター

 グランガチはオーストラリアで生まれたワニに似た姿のモンスターです。姿はワニのようですが、魚のようなきらきらと輝くウロコにおおわれ、後肢は小さく、まるでヒレのように見えます。体は太陽の光を受けると、いろとりどりに輝きます。おとなしく、平和的な性格で、昼の間は岸に上がって日光浴をし、夜になると泉の底に戻ります。それがグランガチの一日で、それ以外には何もしません。しかし、ただそれだけのことで、グランガチが住む泉に平和がもたらされるという特徴があります。グランガチはワニに似ていて見た目が恐ろしいからでしょうか、陸の生き物が泉を荒らすことはありません。また、水の中にもグランガチと敵対するものはいません。それどころか、グランガチが危機に陥るようなことがあると、水の生き物たちは協力してグランガチを助けようとします。めったにないことですが、ずっと昔に一度だけ、グランガチが魚たちに助けられたことがあるといわれています。こんなグランガチですから、一見すると肉食獣のように見えますが、決して動物や魚を食べることはなく、水草とかプランクトンなどを食べていると想像できます。グランガチはそんなモンスターなのです。
グランガチの解体新書
■オーストラリアの水のモンスターたち

 オーストラリアにはグランガチのような水のモンスターがたくさんいます。多くはアボリジニ(先住民)の精霊的な存在で、ヨーロッパのモンスターのように邪悪なものは少ないようです。ここで、そのいくつかを紹介しましょう。

①ウングル
 太古の昔、海底の泥が集まって自然に誕生したといわれる虹蛇(虹の精霊)で、この世の精霊の祖先に当たるといわれています。
②ユルルングル
 アボリジニのムルギン族に伝わる虹蛇で、頭を伸ばすと天に届くといわれます。
③ワムナビ
 エアーズ・ロックの地下に住む虹蛇で、体長が数百mあります。
④エインガナ
 ポンガポンガ族に伝わる虹蛇で、人間のかかとに結びつけられた生命の紐を握っており、エインガナがこれを放すと人間は死ぬといわれます。
⑤バニップ
 鳥の頭に蛇の身体を持つモンスターで川や泉に住んでいます。
⑥イピリア
 イングラ族に伝わるヤモリ型の精霊で長い髪の毛が生えており、口から何か吐き出して大雨を降らせます。
(モンスター解体新書のイラストはすべて福地貴子さんが描いています。)
幻想動物学

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