小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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脊椎怪物 |
は虫類 |
半蛇半亀型 |
キッチョウ |
体長:50cm |
草食性 |
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■リュウの卵から生まれる神聖なモンスター
キッチョウは蛇と亀が一体になっている、中国生まれのモンスターです。身体は完全に亀のもので、首と尾だけが蛇の姿をしています。ところで、亀というのはもともと首と尾は蛇に似ています。ですから、ちょっと見ただけでは、キッチョウは首と尾が長めのただの亀のように見えるかもしれません。しかし、キッチョウは亀ではなく、神聖なリュウの仲間に属したモンスターです。昔から、リュウは必ず2個の卵を産むといわれています。このうちの1個からはリュウが生まれるのですが、残りの1個からキッチョウが生まれるのです。つまり、キッチョウはリュウの子供だということです。そこで、キッチョウをよく観察して見ると、確かにただ1カ所だけですが、リュウとそっくりな部分があります。それは足で、キッチョウの足はリュウと同じように4本指で、指先には鈎爪が生えているのです。ちなみに、普通のカメの場合は肢全体がヒレ状になっているか、5本の指の間に水かきがついています。キッチョウは森の木のほかに水の中に住んでいますが、捕まえるのは難しくないようで、昔の中国人たちはキッチョウの肉から腫れ物に効く薬を作っていたと伝えられています。 |
(モンスター解体新書のイラストはすべて福地貴子さんが描いています。) |
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