小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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脊椎怪物 |
は虫類 |
合成獣型 |
キリム |
体長:8m |
肉食性 |
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■獲物を丸飲みにする7頭の鳥
キリムは7つの頭に7つの角、7つの目を持つ、アフリカ中央部生まれのモンスターです。胴体は鳥に似ていて、腰からワシの尾が生えています。かといって、空を飛ぶわけではないので、おそらくダチョウのような体つきをイメージするのがいいでしょう。ただ、頭部は獣じみていて、口には狼のような牙がずらりと生えています。普段は森の奥深くに潜んでおり、空腹になったときだけ森の中をうろついて人間や動物を襲います。ダチョウのような体つきならかなりの速度で走れますから、狙われた獲物たちは簡単に追いつかれてしまうでしょう。また、森から出て村を襲い、人間や家畜を喰うこともあります。不思議なのは、頭に角があり、牙も鋭いのに、襲った獲物は丸ごと飲み込んでしまうことです。このため、たとえキリムに飲み込まれても、獲物たちは当分の間胃袋の中で生きていることができます。これがキリムの弱点になるのです。飲み込まれたのがナイフを持っている人間なら、胃袋の壁にナイフを突き刺して切り裂くことで、キリムを殺し、助かることができるからです。こんなわけで、キリムを殺すのは意外と簡単なのですが、生かしたままで捕獲するのは難しいのです。 |
(モンスター解体新書のイラストはすべて福地貴子さんが描いています。) |
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