小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆（鬼塚サヤ）の孫として生まれた鬼塚宏樹（主人公＝私）は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のＫ市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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| 脊椎怪物 |
は虫類 |
蛇型 |
ノヅチ |
体長：１ｍ～３ｍ |
肉食性 |
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■ごろごろと転がって人を襲う円筒形モンスター
ノヅチは日本で生まれた、蛇に似た姿のモンスターです。太くて長い蛇の、頭と尾の部分だけを断ち切ったような、醜い円筒形の姿をしています。普通は長さ１ｍ、胴体の直径が１５ｃｍくらいで、頭の方に大きな口だけが開いています。目や鼻はありません。これでは餌を取るのも大変そうですが、ミミズのように表皮の近くに明暗を感じとる神経細胞があるのでしょう。普段は山や森の中の真っ暗な洞窟に住んでおり、空腹になると外に出てきて、人間を襲って丸飲みにします。ノヅチの中には体長３ｍ、胴体の直径が７０ｃｍもあるものがいたという記録もありますが、おそらく何人もの人間を丸飲みにしたのでこんな恰好になったのではないでしょうか。丸飲みにした人間を消化するのは大変なので、食後にはごろごろと回転して坂を下ることが多いようです。円筒形の体型なので、とにかく坂を下るのは得意なのです。反対に、坂を上るのは苦手で、数ｍ登るのに何度もころがり落ちたりします。ですから、野山でノヅチと出会ったときには、坂を上って逃げなければいけません。また、ノヅチを生け捕りにしたいなら、ノヅチが転がり落ちてきそうな坂の下に罠をしかけておけばいいでしょう。 |
| （モンスター解体新書のイラストはすべて福地貴子さんが描いています。） |
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