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フランボワイヤン・ワールド
モンスター解体新書
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
バツ
Batsu

 脊椎怪物  ほ乳類  半人半獣型  バツ  身長:1.6m  雑食性
■自然と干ばつを起こしてしまうモンスター

 バツは中国で生まれた、手が1本、脚が1本のモンスターです。顔は人間で、頭は禿げており、身体は猿のように長い毛におおわれています。バツは太陽がぎらぎら輝く荒れ果てた土地に住んでいますが、これにはわけがあります。バツの体内には大量の熱エネルギーが溶鉱炉のように燃えていて、バツがいるだけで暴風雨は消え去り、太陽が照りつけ、干ばつが起こってしまうのです。つまり、バツは好きで砂漠に住んでいるわけではなく、バツがいるだけでそこが砂漠になってしまうのです。中国には暴風雨を起こすシユウという恐ろしいモンスターもいますが、このシユウもバツにだけはかないません。しかも、バツは1本脚で、風のようにすばやく走れるので、世界のあちこちに簡単に移動できます。こうして、世界中で人々を困らせる干ばつが起こるわけです。しかし、バツは意識して人々を困らせようとしているわけではありません。ですから、人々が心を込めて干ばつを終わらせてほしいと祈りさえすれば、バツは別な土地に移動してくれます。昔の中国では、干ばつが起きたときには、人々はみんなで水路をきれいにし、溝を作り、「神よ、北へ帰りたまえ」と祈ったそうです。
(モンスター解体新書のイラストはすべて福地貴子さんが描いています。)
幻想動物学

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