小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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脊椎怪物 |
ほ乳類 |
半人半獣型 |
ラミア |
体長:1.2m |
肉食性 |
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■フェロモンで旅人を誘う美女
ラミアは胸から上が美しい女性の姿で、その他が奇怪な獣の姿をした、アフリカ生まれのモンスターです。身体は蛇のようなウロコでおおわれ、猫の前肢と牛の後肢を持っています。アフリカの砂漠の洞窟に住んでおり、いつも洞窟から女性の胸と顔だけが見えるように身体を出しています。そのうちに、少人数の旅人がやってくると、ラミアは美しい声で歌を歌います。この歌を聞いた旅人が顔を上げると、洞窟から人間の女性が上半身を出しているのが見えます。そこで、旅人は女性が助けを求めているか、自分を誘っているのではないかと考え、ラミアが待ち伏せている洞窟に近づいてしまいます。その瞬間、ラミアは洞窟から飛び出し、旅人に襲いかかって喰い殺してしまうのです。砂漠の洞窟にはラミアが住んでいるから危険だとわかっている旅人たちも、ラミアを見るとどうしても近づいてしまうようです。もしかしたら、ラミアの歌声に人間の心を惑わせる催眠術の効果があるのかもしれません。あるいは、ラミアの女性の身体から、とくに男の旅人を引きつけるようなフェロモンが発散されているのかもしれません。それならば、旅人たちが夢心地になってラミアに近づく理由もわかります。 |
(モンスター解体新書のイラストはすべて福地貴子さんが描いています。) |
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