小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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脊椎怪物 |
ほ乳類 |
半人半蛇型 |
ジョカ |
体長:5m |
雑食性 |
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■雷神を倒した炎のリュウ
ジョカは上半身が人間の女性で、下半身が蛇の姿をした、中国生まれのモンスターです。昔の中国では、同じ姿をした夫のフッキとともに、最も古い神として崇拝されていました。いまでも人気の高い中国の小説『封神演義』の中で、物語の発端となるような働きをしているので、名前を知っている人は多いかもしれません。次のような神話が残されています。まだこの世が始まったばかりのころ、地上ではジョカたちを含む火の竜(蛇は竜の仲間といえます)の一族と洪水をもたらす雷神の一族が争っていました。最初の戦いは雷神の一族が勝利を収めました。雷神たちが大洪水を起こし、ほとんどの火の竜を滅ぼしたからです。このとき、2人の火の竜が生き残りましたが、それがジョカとフッキでした。2人はあきらめず、すぐに新しい世界を作り始めました。まずはじめに、ジョカが泥から人間を作り、それからフッキが王となり、人間の世界を統率したのです。その後も雷神の一族は何度も反乱を起こしましたが、最終的にはジョカが最大の反乱者だったキョウコウという雷神を打ち倒し、この世に平和をもたらしました。こうして、ジョカとフッキは神として崇拝されるようになったのです。 |
(モンスター解体新書のイラストはすべて福地貴子さんが描いています。) |
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