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フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/図書編
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

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《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
鶯鶯伝
オウオウデン
小説
 中国唐代中期の短編伝奇恋愛小説。元稹(げんじん)(779~831)作。『大平広記』488に収録されている。愛し合いながらも別れることになる青春の悲恋を描いた情趣ある作品である。
 貞元年間(785~804)のこと。張某という23歳のまじめな書生が蒲州へ旅した折、ある寺に滞在していた崔氏の未亡人と知り合った。崔氏は財産はあったが没落貴族で力はなく、そのころ勃発した蒲州の兵乱で困っていた。
 たまたま未亡人が遠い親戚の鄭氏の出であることを知った張は蒲州軍の旧知を通じてその財産を守らせたので崔家は危難を逃れた。
 未亡人はこれに感謝し、宴の席を設けた。この席でその娘鶯鶯に出会った張はその美しさに一目で恋に落ちた。張は崔家の女中紅娘を通じて歌を贈った。そして、二人は夜の間だけ西の間で人目を忍んで密会を繰り返した。
 だが、しばらくして張は科挙の試験のために長安に行き、試験に失敗すると翌年も長安に留まることにした。張は鶯鶯に慰めの手紙を送り、彼女からは心のこもった返事が来た。しかしこのことがあって後、二人の関係は終わったようだった。やがて、鶯鶯は別の人の所へ嫁に行き、張も別の人を嫁にもらい、互いの消息も分からなくなってしまうのである。
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