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フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/図書編
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

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《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
三国志平話
サンゴクシヘイワ
小説
 中国、元代末に作られた小説。正史である『三国志』をネタにした最初の小説であり、明代に成立する『三国志演義(さんごくしえんぎ)』のルーツというべきものである。福建省(ふっけんしょう)の本屋・虞氏(ぐし)が刊本した『全相平話』シリーズの一つ。上・中・下全三巻。
 中国では宋元代に講談や演劇が流行し、当然『三国志』ネタも盛んに演じられたが、『三国志平話』はこうした芸能の内容を書物にしたものらしく、文章も簡略で無造作である。
 物語的にも『三国志演義』とは違いがある。

 『三国志平話』には冒頭に変な前置きがある。漢の高祖(こうそ)・劉邦(りゅうほう)は天下を取った後で疑心暗鬼になって功臣たちを殺戮(さつりく)したことで有名だが、後に天帝が裁判を行い、劉邦に殺された韓信(かんしん)、彭越(ほうえつ)、英布(えいふ)をそれぞれ曹操(そうそう)、劉備(りゅうび)、孫権(そんけん)に、さらに劉邦自身を後漢最後の皇帝献帝(てんけい)に生まれ変わらせた。このために漢の天下は分裂するのである。そして、最終的には蜀(しょく)滅亡時に漢帝の外孫・劉淵(りゅうえん)が北方に逃げ、晋(しん)を滅ぼして漢王朝を復活させるのである。
 また、『三国志演義』では乱暴者の張飛(ちょうひ)の活躍は抑えられているが、『三国志平話』には『演義』にはない、「張翼徳大鬧杏林荘」(ちょうよくとくだいどうきょうりんそう)、「張翼徳単戦呂布(りょふ)」などの張飛が活躍する話がある。
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