ようこそ。ここは草野巧のホームページです。
フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/図書編
フランボワイヤン・ワールド・トップ中国神話伝説ミニ事典目次図書編目次
 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
児女英雄伝
ジジョエイユウデン
小説
 1850年ころに書かれた中国、清代の長編小説。全40回。著者は文康(ぶんこう)。弾弓(だんきゅう)、拳法、日本刀、腿術(たいじゅつ)などを自由に使う美女剣士の十三妹(しいさんめい)が活躍することで日本でも結構知られている。
 主人公の十三妹は本名は何玉鳳(かぎょくほう)だが最初はそれを隠している。彼女は役人だった父を政敵に殺され、強盗稼業をしながら仇を探しているという設定で、役人たちと次々と渡り合うというシーンが小説のある部分の見どころとなっている。しかし、小説そのものは安っぽい才子佳人小説のパロディーのようなもので、途中から十三妹と女々しい貴公子の安驥(あんき)のラブ・ロマンスの物語に変わってしまう。
 安驥は世間知らずの、金持ちの息子で、役人だった父安学海(あんがっかい)の危機を救うために大金を持って、長途北京から淮安(わいあん)まで旅を始める。一応これが物語の始まりだが、この旅の途中、強盗寺に泊ってしまう。ここに十三妹が現われ、十人以上の悪人たちをあっというまにやっつけて囚われていた美少女張金鳳(ちょうきんほう)親子と安驥を救出する。
 こうして出会った二人がやがては結婚することになるわけだが、なんといっても強盗稼業の女剣士と大金持ちのぼっちゃんという組み合わせだから、結婚までも道のりが大変なのは目に見えている。そして実際いろいろあるわけだが、どういうわけか話が進むにつれて十三妹はどんどん女らしくなるし、安驥もどんどん立派になって、最後には大いに出世してめでたしめでたしということになるのである。
Copyright(C) 草野巧 All Right Reserved