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フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/図書編
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

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《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
四書五経
シショゴキョウ
経典
 中国古代の思想家・孔子を始祖とする儒教の経典(経書(けいしょ))の中でも、とくに重要視された四書と五経のことである。五経は五つの基本経典のことで、『易経(えききょう)』『書経』『詩経』『礼記 (らいき)』『春秋(しゅんじゅう)』がある。四書は『論語』『孟子(もうし)』『大学』『中庸(ちゅうよう)』の総称である。
 古代中国の戦国時代は、儒家、墨家、道家、法家など様々な学派が起り、諸子百家の時代と呼ばれるが、やがて漢代になると儒教が重要視されるようになった。そして、前漢の武帝(ぶてい)の代に漢の国教の位置を占めるにいたった。このとき、五経博士の制も定められ、儒教の経典の中でも特に五経が重要なものと定められた。五経博士の制とはそれぞれが五経のうちのひとつを専門に教授する博士を設置するという教育制度のことである。この結果、中国では官僚になるために五経を学ぶことが必須となり、五経こそ学問の中心とされたのである。

 こうして、五経が中心の時代が長く続いたが、商工業が繁栄した宋代になって、新たな気風が生まれてきた。とくに、南宋代の朱子(しゅし)は朱子学を起こし、儒教の神髄が五経よりも簡潔にまとめられたものとして、『論語』『孟子』『大学』『中庸』を四書として重要視した。この朱子学が隆盛し、四書が科挙の試験科目にも取り入れられるようになり、知識人に必須のものとなったのである。実際、これ以降は四書は五経よりも広く読まれたといわれている。また、四書は日本の江戸時代に広く読まれ、日本人の教養にも大きな影響を与えた。

 四書五経の内容はおよそ次のようなものである。

■五経
・易経…五経の筆頭とされる経典で、今も行われている易占いの原典。
・書経…別名、尚書。古代の王者の言辞を記録した歴史書で神話時代の堯・舜帝から秦の穆王の時代まで扱っている。
・詩経…各地の民謡、宮廷音楽の歌詞、祭祀音楽の歌詞を集めた中国最古の詩集。
・礼記 (らいき)…周、漢時代の礼(礼儀作法)に関する記述をまとめた書物。
・春秋…孔子作と信じられていた春秋時代について書かれた歴史書。
■四書
・論語…孔子の言行録で、孔子と弟子たちの問答が集められた書物。孔子の死後、弟子たちがまとめた。孔子の思想を知るための第一の資料である。
・孟子…儒教では孔子に次いで重要とされる、中国戦国時代の思想家・孟子の言行録。
・大学…もともと『礼記』の中の一篇で、非常に短い文章に政治思想の根幹をまとめられた書物。朱子によって四書の一つのされた。
・中庸…もともと『礼記』の中の一篇で、修己や倫理を中心に書かれた書物。朱子によって四書の一つのされた。
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