小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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神農本草経 |
シンノウホンゾウキョウ |
医学書 |
後漢代に成立したとされている中国最古の薬物学書。当時の薬物知識を集大成したもので、『黄帝内経(こうていだいけい)』『傷寒論(しょうかんろん)』とともに漢方の三大古典とされている。
『神農本草経』の原文は現在では失われているが、500年ころに陶弘景(とうこうけい)がこの本を底本に、詳しい注釈書である『神農本草経集注』を著した。これによって、『神農本草経』の内容が今日に伝わることになった。
神農は中国神話中の帝王、医薬神である。各地からあらゆる草木を集め、自らなめてその効果を探り、一日に70種の毒にあたったこともあるが、これによって薬草の効用を極めたという伝説がある。
『神農本草経』には一年にちなんで365種の漢方薬(動・植・鉱物薬)が収録され、薬効によって上品(上薬)・中品(中薬)・下品(下薬)に分類されている。
上薬とは健康維持のために普段から長期間服用できる毒性のないものである。霊芝(れいし)、人参(にんじん)、地黄(じおう)、甘草(かんぞう)、茯苓(ぶくりょう)、沢瀉(たくしゃ)、黄連(おうれん)、大棗(たいそう)、枸杞(くこ)など120種がある。
中薬とは虚弱な者の体力増強、病気予防を目的とし、使用法によって毒にも薬にもなるものである。黄連、黄芩(おうごん)、乾姜(かんきょう)、麻黄(まおう)、葛根(かっこん)、芍薬(しゃくやっく)、牡丹(ぼたん)、当帰(とうき)、山梔子(さんしし)など120種がある。
下薬とは有毒であり、病気治療に使用される薬であり、長期間服用してはいけないものである。附子(ぶし)、桃仁(とうにん)、杏仁(きょうにん)、大黄(だいおう)、半夏(はんげ)、蜀椒(しょくしょう)、常山(じょうざん)、甘逐(かんすい)、水蛭(すいてつ)など125種がある。
興味深いのは、健康維持、病気予防などの薬が上位に、病気を治す薬が下位におかれているところだ。現在の西洋医学の薬は漢方的にはほとんどが下位の薬なのである。
薬の性質・効能・配合法・製造法・服用法なども網羅されており、現在も中国伝統医学の基本書籍とされ、薬学研究において参考にされている。 |
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