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フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/図書編
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

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《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
天書大中祥符
テンショダイチュウショウフ
天書
 中国、北宋第三代皇帝・真宗(しんそう)が大臣の王欽若(おうきんじゃく)と図って偽造した天書(てんしょ)三篇のこと。
 中国には古くから泰山(たいざん)において天地の神々を祀る「泰山封禅(ほうえん)」という儀式があり、天下泰平をもたらした聖天子だけが執り行えると考えられていた。歴史的には秦の始皇帝、漢の武帝(ぶてい)、唐の高宗などが行っていた。
 真宗皇帝は自分もまたその儀式を行いたいと考えたが、強引に挙行するほど気も強くなかった。そこで、真宗は王欽若と図り、天下太平のしるしとなる天書を偽造することにした。
 その準備として真宗は1007年暮れの真夜中に神人が現れ、「天書大中祥符」三篇が降るというお告げがあったと嘘をついた。すると、翌年正月(日本の旧正月)、承天門の上に引っ掛かっていた黄色い絹布に結び付けられた天書が発見された。そこに、「恒(こう)(真宗)に天書を授ける。天子として正義を守れば、宋の時代は平和に700年続くだろう」という程度のことが書かれていた。これを受けて真宗は「大中祥符」と改元した。この事件が評判となったので、真宗はすぐにも第二の天書を宮中の功徳閣に降させた。6月には泰山でも天書が発見された。
 こうして、真宗はこの年10月に泰山において大規模な封禅の儀式を執り行うこととなったのである。
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