ようこそ。ここは草野巧のホームページです。
フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/図書編
フランボワイヤン・ワールド・トップ中国神話伝説ミニ事典目次図書編目次
 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
遁甲天書
トンコウテンショ
天書
 中国明代の小説『三国志演義(さんごくしえんぎ)』の中で、仙人の左慈(さじ)が峨嵋山(がびさん)で授かったとされる天書。左慈は道術を駆使する魔術師で、一年間石造りの部屋に閉じ込められ、水以外に何も口にしなくても元気でいられるような不思議な能力の持ち主である。そこで、魏王の曹操は魔術の秘密を聞き出そうとしたが、これに対し左慈は次のように答えている。

「それがしは西川(せいせん)、嘉陵(かりょう)の峨嵋(がび)山中にて三十年道術を学びましたが、あるとき、岩の壁の中からそれがしの名を呼ぶ声がするので、驚いて見ましたが、何も見えませなんだ。かようなことが何日かあり、ある日、雷が落ちて岩が裂け、『遁甲天書』と申す天書三巻を手に入れることができました。上の巻は『天遁』、中の巻は『地遁』、下の巻は『人遁』と申します。この天遁とは、雲に乗り風に乗って中空を飛ぶことができ、地遁とは山をうがち石を透すことができ、人遁とは雲に乗って四海をへめぐり、身をかくしまた変えることができ、また剣を飛ばし刀を投げて人の首を取ることができる術。大王もすでに位人臣をきわめられたのでござるから、この上は位を退いて、それがしについて峨嵋山中へ修業にまいられたらいかがでござる。三巻の天書をお譲りいたしましょうぞ」(『三国志演義5』徳間文庫/立間祥介訳/第六十八回)
Copyright(C) 草野巧 All Right Reserved