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フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/図書編
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

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《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
白沢図
ハクタクズ
妖怪書
 中国古代の一種の妖怪図鑑。作者不詳。
 中国神話によると中央の天帝である黄帝はあるとき東方に巡行し、海浜で白沢という神獣を捕えた。神獣は人の言葉を理解し、万物の事情に精通しており、黄帝の質問に答えて、天下の鬼神の数は一万一千五百二十種だと答えた。そこで黄帝は白沢が語った鬼神を図に描かせ、天下に示し、人々が鬼神の害に合わないようにしたという。
 この神話をもとにして実際に作られたのが白沢図である。この書は現存しないが、『隋書』「経籍志」、『新唐書』「芸文志(げいもんし)」に記録がある。
 伝説によれば諸葛孔明(しょかつこうめい)の甥の諸葛恪(しょかつかく)も白沢図を読んだことがあるらしい。『捜神記(そうしんき)』巻十二「山中の怪」によると、恪が江蘇省(こうそしょう)の太守だったころ、狩に出かけた。すると、山中に子供の妖怪が現れ、人の手を引っ張ろうとした。そこで恪は相手に手を伸ばさせておき、逆にそれを引っ張ったが、妖怪は自分の足場から離れたとたん死んだ。人々は恪が神通力を持っているといったが、彼は平然と次のように言ったという。「このことは白沢図に書いてあるのだ。『二つの山の山あいに住む子供に似た精は人の手を引っ張ろうとする。それは傒嚢(けいのう)という名だが、立っている場所から引き離せば死ぬ』と。だからこんなことは不思議ではない。みなこの本を読んでいないだけなのだ」と。
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