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フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/図書編
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

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《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
補江総白猿伝
ホコウソウハクエンデン
小説
 中国唐代初期または中期の短編伝奇小説。白猿神(はくえんしん)(猿の妖怪)が人間の女性を誘拐し、妊娠させるという物語である。作者不詳。『大平広記(たいへいこうき)』巻440に『欧陽紇(おうようきつ)』という題で収録されている。
 南朝梁(りょう)の大同(だいどう)末年のこと。将軍欧陽紇は美人の妻を帯同して南征した。その途中妻が猿の妖怪に誘拐され、妊娠させられて子を生んだ。詢(じゅん)と名付けられたその子は猿にそっくりだったが神童だった。のちに欧陽紇は罪を犯して殺され、詢は陳の尚書令江総に養育されたが、長じてから書道家・学者として名をなしたのである。
 ところで、欧陽詢という人物は実在していた。彼は唐の太宗時代の功臣だったが、容貌は猿に似て醜悪だった。このため、宋代ころから、この作品は実在の欧陽詢を揶揄、攻撃するために書かれたという説がある。
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