小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
販売開始しました。 |
|
《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
|
楊家将演義 |
ヨウカショウエンギ |
小説 |
中国明代の小説。『楊家将演義』と称される小説には2種類の系統がある。『北宋志伝』10巻50回、『楊家府演義』(楊家府世代忠勇通俗演義志伝)8巻58則である。ただ、『北宋志伝』系統の方が多く刊行されたため、一般的に楊家将物語といえばこの本を指すことが多い。
北宋初期に実在した将軍・楊業(ようぎょう)、楊延昭(ようていしょう)親子をモデルに、彼らを中心とした楊家一門の武将たちが北方騎馬民族の遼(契丹(きったん))や西夏との戦争で活躍する物語である。旧中国では『三国志演義(さんごくしえんぎ)』に次いで人気の高い小説だった。
父親である楊業を筆頭に、その息子たちである淵平(太郎)、延定(二郎)、延輝(三郎)、延朗(四郎)、延徳(五郎)、延昭(六郎)、延嗣(えんし)(七郎)六郎の子・楊宗保など、楊家の武将たちが次々と登場する。これら男性陣の妻や娘も女武将として活躍する。楊業の妻・佘太君(しゃたいくん)、楊宗保の妻・穆桂英(ぼくけいえい)などである。
売国奴のような奸臣もいる。その代表は潘仁美(はんじんび)である。仁美は宋軍の将軍だったが、個人的な恨みから作戦中に楊業を救援せず、このため楊業は非業の死を遂げるのである。七郎延嗣も仁美に救援を求めに行って逆に弓で射られて殺されてしまう。仁美が失脚したあとは、スパイとして送り込まれた王枢密が暗躍する。このため、楊家一門は敵だけでなく見方とも戦わなければならず、次々と死んでしまうのである。
物語には、『西遊記(さいゆうき)』のような神魔小説的要素もあり、天界の仙人・呂洞賓(りょどうひん)や椿木の精が遼軍に加担したり、天界の鍾離権(しょうりけん)が宋軍に加担したりもする。
物語の最終盤のクライマックスでは、楊家の男の武将たちはほとんどが死んでしまい、ここぞとばかり西夏の軍が中原攻略のために南征し、楊宗保の軍が包囲されてしまう。ここで、活躍するのはなんと楊家の女将軍たちで、十二人の女将たちが馳せ参じ、包囲軍を打ち負かす。こうして宋軍は西夏の本拠地を攻め、敵を降伏させ、天下に平和をもたらすのである。
ちなみに『水滸伝(すこでん)』の豪傑、青面獣(せいめんじゅう)の楊志(ようし)は楊業の孫という設定なので、こういうところからも楊家将の人気がわかる。 |
|
|