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フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/図書編
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

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《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
李衛公問対
リエイコウモンタイ
兵法書
 中国唐代に成立したとされる兵法書で、武経七書(ぶきょうしちしょ)のひとつとされるもの。唐初期の名将・李靖(りせい)(李衛公(りえいこう))が太宗皇帝(李世民(りせいみん))の質問に答える形で兵法が説かれている。ただ、11世紀に成立した唐代の正史(せいし)『唐書』の「芸文志(げいもんし)」にこの書の名はなく、偽書(ぎしょ)だという説もある。
 その内容は上中下の三篇に分かれている。各篇ごとにテーマがあるわけではなく、李靖と太宗の自由な対話が続くように見えるが、それでいて全体は首尾一貫したものとなっている。
 その特色は李靖の兵法が『孫子(そんし)』の忠実な継承者という立場を取りながらも、時代にあった形に発展させられているところにある。例えば、正兵(守備的兵力)と奇兵(攻撃的兵力)の区別がある。もともと中国では正兵と奇兵では正兵を正統とする思想があったが、李靖にあってはそれが一層重視されている。その理由は、孫子と違い、李靖が大帝国唐の将軍だったところにあるといわれる。大帝国にあってはもはや攻めて勝つ必要はなく、守って負けないことが重要になるからだ。また、孫子では兵法の原理原則の認識に重心があったが、李靖にあっては具体的な実現方法に重点がおかれている。それで、軍隊の教練方法や陣法などが大いに問題とされているのである。また、「問対」は武経七書の中で最も新しいものだけに、太公望(たいこうぼう)、孫子(そんし)、呉起(ごき)、田穣苴(でんじょうしょ)、張良(ちょうりょう)、韓信(かんしん)、曹操(そうそう)、諸葛亮(しょかつりょう)など過去の有名な兵法者の名が登場し、それについて論じられている点も興味深い。
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