小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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離魂記 |
リコンキ |
小説 |
中国唐代中期の短編伝奇小説。陳玄祐(ちんげんゆう)作。『大平広記(たいへいこうき)』巻358に「王宙」として収められている。魂魄が肉体を離れる遊魂の物語である。
唐の時代のこと。衡州に住む張鎰(ちょういつ)の娘・倩女(せんじょう)は父の外甥・王宙と愛し合っていたが、ほかの男と結婚しなければならなくなった。絶望した王宙は家出し、船に乗ったが、夜更けに誰かが岸を駆けてくる足音を聞いた。倩女だった。王宙は喜び、彼女を船に乗せて蜀(しょく)に向かった。5年ほどの間に二人の子供をもうけた。そのうち倩女が望郷の念に駆られたので共に帰ることにした。王宙は一足先に帰って、張鎰の家を訪ね、事情を説明した。すると、倩女は数年来病気で家で寝たきりだと言われた。王宙が、倩女はいま船にいますというとみな驚き、使者を迎えにやらせた。家で寝ていた病気の倩女はその話を聞くと喜んで起き上がり、装いを整えてもうひとりの倩女を迎えた。と、二人の倩女の姿が一体となり、衣装までみな重なったのである。 |
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