小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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柳毅伝 |
リュウキデン |
小説 |
中国、晩唐期(836~906)に書かれた代表的な短編の伝奇小説。李朝威(りちょうい)作。
柳毅(りゅうき)が科挙の試験に落第し、湘水(しょうすい)に帰る途中で涇陽(けいよう)を通りかかると悲しそうな婦人がいた。彼女は「わたしは龍王の娘だが、嫁いだ先で婿と舅姑にいじめられている。どうかこの手紙を洞庭湖(どうていこ)に届けてください」という。彼は言われたとおり手紙を洞庭湖の龍王に渡した。すると洞庭君の弟・銭塘君 (せんとうくん)が怒り、飛んで行って復讐を遂げ、龍王の娘を取り返してきた。
その夜、盛大な宴が催され柳毅は歓待され、娘をめとることを勧められたがそれは辞退した。彼はたくさんの宝物を贈られ、家に帰った。その後彼は二人の妻をめとったが二人とも間もなく死に、人の紹介で三人目の妻をめとった。その妻には龍女の面影があったが、やがて子供も生まれた後で、自分は龍王の娘だと打ち明けた。柳毅は当時を思って感慨を催し、妻とともに洞庭湖に赴き、その後は彼が洞庭湖の龍王になったというのである。 |
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