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フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/図書編
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

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《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
龍図公案
リュウトコウアン
小説
 中国、明代末に編纂された裁判小説集。さまざまな版本があり、収められている篇数も内容も異なっている。宋代に実在した名裁判官・包拯(ほうじょう)(999~1062)は日本の大岡越前のような存在で早くから理想化され、数多くの物語が作られ、演劇でも上演された。これらの物語が集成され脚色された小説集である。「龍図(りゅうと)」は包拯の職だった龍図閣学士の名から取られたもので、公案とは裁判文書のことである。昔の中国ではコネや賄賂が幅を利かせ、公正な裁判など望むべくもなかったので、包拯のような公正な裁判官が理想化されたのである。
 描かれた包拯はほとんど超人的である。裁判小説なので包拯の機智、推理、機略に富んだ尋問などで事件が解決されることも多いが、夢の知らせや幽霊の訴え、占いのようなもので解決されることも多いのである。
 たとえば、「烏盆子(くろいつぼ)」という話。あるとき、丁千、丁万という二人組の男が李浩(りこう)を殺し、焼いて土に混ぜ、それで盆を作った。この盆を王という男が買ったが、小便をしようとすると盆が声を出したので包拯に訴え出た。そこで包拯はその盆の訴えを聞き、丁千、丁万を呼び出した。そして、二人が留守の時にその妻を脅し、二人が李浩を殺し、奪った金を壁の中に隠したことを白状させるのである。
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