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禹 |
ウ |
中国神話 |
鯀の子・夏王朝の始祖 |
古代の聖王である五帝の最後の一人で、中国最古の王朝である夏王朝の始祖神。
一説によると、堯の時代に起こった大洪水を治めるため、天帝はまず天神の鯀(こん)に治水を命じたが、鯀は天帝の怒りを買って殺された。この鯀の腹から禹が生まれ、父の遺志を継いで治水工事に取り掛かったという。そして、禹は臣下の神々を会稽山(かいけいさん)に集め、遅刻した防風氏を処刑したり、洪水の原因である共工を追放し、その部下の相柳を殺したり、淮河の河神である無支き(むしき)を退治するなど多くの活躍をする。
巫山(ふざん)の近くでは搖姫(ようき)が禹を助け、排水路を作るのに応龍が尾で地上に線を引いて協力したこともある。
轘轅山(けんえんさん)では禹は熊に変身して仕事をしたが、これを見た妻が石になり、その石から息子の啓が生まれたという。こうして治水工事に成功した禹は舜から位を譲られるが、禹の後は息子の啓が王となり、ここに夏王朝が誕生したという。 |
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