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王重陽 |
オウジュウヨウ |
道教 |
全真教の開祖 |
道教教団のひとつである全真教の開祖(1112~1170)。
咸陽(かんよう)(陝西省)生まれの王重陽は若いころは挫折の連続だったが、48歳のとき居酒屋で神仙に出会い、金丹道の口訣(くけつ)を授けられた。このとき出会った神仙は呂洞賓(りょどうひん)の化身とも、鍾離権(しょうりけん)の化身ともいわれるが、これを機に王重陽は妻子を捨てて道の修行に入ったという。
その後、王重陽は地面に深い穴を掘り、活死人の墓と名づけてその中で瞑想するなどの修行を行い、ついに布教活動に入った。その教えは陝西省では不人気だったが、山東省で絶大な支持を受け、馬丹陽(ばたんよう)、丘長春(きゅうちょうしゅん)など優れた弟子を得た。そして山東地方に5つの結社を創設したという。
王重陽自身はそれから間もなく故郷に帰る途中で死ぬが、全真教は元代になってさらに隆盛し、他の道教教団を圧倒したという。 |
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