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王霊官 |
オウレイカン |
道教 |
道観の守り神 |
寺院などの伽藍(がらん)を守護する道教の神。いかにも恐ろしげな神で、赤い顔に三つの眼があり、鎧を身に付け、手に金鞭(きんべん)を持ち、足の下に火の車を踏んでいる。
宋の徽宗(きそう)皇帝(在位1100~1125)のころ林霊素という優れた道士がいた。王霊官はその孫弟子で優れた符法で有名になったが、その法を受け継ぐ周思徳という道士が明の永楽帝(在位1402~1424)のために霊験を示して大いに働いた。そこで、永楽帝は王霊官を神とし、廟を建て、二十六神将の首位に置いたのだという。
その後、王霊官は特に火を鎮める働きのある火神とみなされたこともあったという。通俗小説にも登場し、『封神演義』では聞仲(ぶんちゅう)(九天応元雷声普化天尊)指揮下の雷部24神の一人で雲を起こし雷を助ける神とされている。『西遊記』では佑聖真君の副官とされ、天界で大暴れする孫悟空に金鞭を持って立ち向かっている。 |
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