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魏伯陽 |
ギハクヨウ |
道教 |
金丹術 |
現存最古の煉丹書(れんたんしょ)『周易参同契』を表した後漢末の神仙。煉丹に失敗したふりをして三人の弟子の信念を試したという伝説がある。
伝説によると呉の出身で、生まれつき道術が好きで、のちに三人の弟子と山に籠って神丹作りに専念した。やがて丹薬は完成したが、「試しだ」といって犬に飲ませると即死してしまった。次いで、魏伯陽自身が飲むとこれまた即死した。これを見た二人の弟子が悩んでいると、もう一人は「先生は非凡な方だから、きっと何か考えがあるのだ」といって薬を飲み、やはり死んでしまった。
残った二人は、「不老長寿の薬を飲んで早死にしたのではたまらない」といって、薬を飲まずに山を降りた。しばらくして魏伯陽は起き上がり、死んだ弟子と犬の口に丹薬を入れた。と、犬も弟子も生き返った。この後、魏伯陽とその弟子は仙人になったが、山を降りた二人の弟子はこれを知って大いに後悔したという。 |
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