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| 啓 |
| ケイ |
| 中国神話 |
| 禹（う）の子・夏の祖神 |
禹の子にあたる中国神話の神。啓母石という石から生まれたという伝説がある。
堯（ぎょう）、舜（しゅん）の時代に洪水を治めた禹は、この治水工事の途中、塗山氏（とざんし）出身の娘を妻にした。轘轅山（けんえんさん）（河南省）を貫く水路を掘削するとき、禹は「わしが太鼓を打ったら飯を持ってきてくれ。それ以外は来てはいけない」と妻にいって出かけた。だが、工事中に石が偶然にも太鼓に当たって音を出し、妻はそれを合図と勘違いして食事を持って出かけてしまった。すると、禹は熊の姿で工事をしていた。妻は見てはいけないといわれたものを見た自分を恥じ、逃げ出して崇高山の麓まで行って、そこで石になった。禹が驚き、「わしの息子を返せ」というと石が北側に裂けて、啓が生まれたという。この石が啓母石である。
後に禹の後を継いで夏の帝王となった啓は天界から、九歌、九弁という天界の音楽を盗み、地上にもたらしたという伝説もある。 |
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