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元始天尊 |
ゲンシテンソン |
道教 |
成立道教の最高神 |
成立道教(教義的道教)においてすべての始まりとされる、純粋に哲学的な最高神。
ある説によれば、元始天尊は宇宙の誕生や破滅とも無関係な無限の存在で、道教の神々すべてに奥義を授けたという。元始天尊より以前に無形象天尊、無名天尊が現れたという説もあるが、元始天尊をこの世の始まりとすることに変わりはない。
ある道教経典ではまだ天地が分かれていないころに盤古真人(ばんこしんじん)というものがいて、元始天王を名乗った。これが元始天尊だが、それから四劫(ごう)(宇宙の寿命の4倍の時間)を経て天地が分かれた。さらに二劫が過ぎて太元玉女(たいげんぎょくじょ)が生まれた。そして、元始天尊と太元玉女の間に天皇(天の皇帝)が生まれ、天皇が地皇(地上の皇帝)を生み、地皇から伏羲(ふっき)、神農(炎帝)、祝融(しゅくゆう)などが生まれたとしている。つまり、道教よりもはるかに古い神話の神々も、元始天尊の子孫とされるのである。 |
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