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崔府君 |
サイフクン |
道教 |
冥界の判官 |
昼は県知事として地上のことを裁き、夜になると冥界の裁判官として亡者たちを裁いたといわれる伝説上の人物。古くはその任地とされる磁州(じしゅう)(河北省磁県)で冥界の神として祀られていたが、宋代になると首都開封(かいふう)にも廟(びょう)が建てられるほどになったという。崔子玉(さいしぎょく)、崔珏(さいかく)ともいう。
伝説によると、その活躍ぶりは次のようなものだった。
あるとき、一人の男が県の狩猟禁止令を破り、捕らえられるということがあった。このとき崔府君は「この罰は現世で受けるか、来世がいいか」と尋ね、男が「来世がいい」と答えると釈放した。だが、夜になって冥界の裁判官となった崔府君は男のところに鬼たちを派遣した。そして、無理矢理に冥界の裁判所に連行させると、「判決は明晩いいわたす」といって帰宅させた。と、その翌日から、男は毎晩夢の中で激しい刑罰を受けるようになり、自分の罪を大いに悔いたという。 |
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