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紫姑神 |
シコシン |
道教 |
厠の女神 |
未来を予告したり、幸運を授けてくれる厠(かわや)(トイレ)の女神。古代の神・帝嚳(ていこく)の娘ともいわれるが、一般には別な説が伝わっている。
7世紀後半。山東省生まれの何媚(かび)という女が山西省寿陽県の県知事の妾(めかけ)(愛人)になった。
これに嫉妬した本妻が主人の留守中にトイレに入った何媚を殺してしまった。すると、何媚の魂が厠に住み着き、つねに泣き声を発し、しばしば霊異を表した。そこで、人々は何媚を哀れみ、彼女を厠の神として祀るようになったのだという。
その後、彼女が殺された正月十五日は祭日となり、人々は掃除用のほうきの体に頭巾と上着を着せ、花のかんざしをさして紫姑神の像とし、トイレの汲み取り口に立てかけ、供え物をささげるようになった。祭日の夜には、トイレ用のごみ取りを使った紫姑卜(しこぼく)という占いをするが、これは日本の「こっくりさん」に似たもので、ごみ取りが動き出して未来のことを予言してくれるという。 |
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