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            | 時遷 | 
           
          
            | ジセン | 
           
          
            | 道教 | 
           
          
            | 泥棒の守護神 | 
           
          
             泥棒に崇拝された道教の神で、かつて杭州には実際に時遷廟(じせんびょう)があったという。また、民国十七年(1928)に国民政府から邪祠邪教(じゃしじゃきょう)を廃止すべしという政令が出たとき、その例として時遷廟もあげられていたという。
             
             この時遷とは小説『水滸伝』の中で梁山泊に集る108人の豪傑の一人で、もとは泥棒である。とにかく身が軽く、太鼓の上で跳ねても音がしないという意味で”鼓上蚤(こじょうそう)”というあだ名があり、梁山泊でもスパイ行動などで大いに活躍する。あくまでも小説中の人物だが、その小説があまりにも有名になったため、神として祀られるようになったのだろう。 
             『中国の民間信仰』(澤田瑞穂著)によると次のような漢詩もあったという。「盗みの名人誰あろう/その名時遷と祭られて/世に盗人の神となる/闇夜に供物を捧げつつ/有金みんな欲しいので/戸締まり無用と願かける/年中拝んでつかまらず/東方朔は雲の上」 | 
           
        
       
      
      
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