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祝融 |
シュクユウ |
中国神話 |
火神 |
炎帝(えんてい)の玄孫(げんそん)にあたる火の神。黄帝(こうてい)の玄孫という説もある。
黄帝以前に中国に君臨したとされる三皇(さんこう)は、『史記』の三皇本紀では伏羲(ふっき)、女媧(じょか)、神農(しんのう)(炎帝)とされるが、これとは別に伏羲、神農、祝融を三皇とする説もあり、祝融の地位が高かったことがわかる。また、祝融は炎帝とともに南方の極を支配しており、人頭獣身で二頭の龍に乗っていたともいわれる。
いずれにしても、祝融は神々の世界において、火に関する事柄の総責任者だったようで、神話の中では祝融という言葉が火の神の役職のように使われることもある。たとえば、帝嚳(ていこく)の時代には顓頊(せんぎょく)の曾孫(そうそん)の重黎(ちょうれい)が祝融だったが、悪神・共工の乱を鎮めるのに失敗し、重黎の弟の呉回(ごかい)が祝融になったとされている。また、呉回の孫の昆吾(こんご)は冶金(やきん)の神とされているので、祝融の配下に火にまつわるさまざまな神がいたことがわかる。 |
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