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蔣子文 |
ショウシブン |
道教 |
土地神 |
土地神になったといわれる後漢末の人物。
『捜神記』によると、蔣子文は広陵(こうりょう)(江蘇省)出身で、南京の役人だった。酒飲みで女好きで、普段から「俺は死んだら神になる」と豪語するような軽薄な人物で、あるとき鐘山(しょうざん)の麓で追跡中の賊に額を斬られ、これがもとで死んでしまった。ところが、呉の孫権の時代に白馬にまたがった蔣子文がかつての部下の前に出現し、「わしはここの土地神になるから、みなにいってわしのために祠を建てさせろ。さもないと、恐ろしいことになるぞ」といった。部下がこの言葉を無視すると、間もなく疫病が大流行した。その後も蔣子文は巫女に乗り移って、「わしのために祠を建てないと、みなの耳に虫を飛び込ませてやる」とか、「今度は大火事を起こしてやる」などといって脅し、無視すると本当にその通りのことが起こった。そこで、孫権が廟を建てて蔣子文を祀ると、それから災害はぴたりと止んだという。 |
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