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燭竜(燭陰) |
ショクリュウ(ショクイン) |
中国神話 |
造物主的蛇神 |
中国古代神話で自然の変化を司るとされている人頭蛇身の山神。オーロラの神ともいわれる。燭陰ともいう。
一説によると、体長千里、人の顔に蛇の胴体があり、色は赤く、中国北方にあるという鐘山という山の麓に住むという。目を開けば昼となり、目を閉じると夜になる。息を吹けば冬になり、息を吐けば夏になる。普段は飲み食いせず、息もしないが、息をすると風になるという。燭竜の目は縦に並んでいるともいわれる。このほか、燭竜は崑崙山から流れる赤水の北の章尾の山に住むとか、崑崙山の九重の城の西北にあって火精をくわえて天門の中を照らしているともいわれる。
中国では春から夏にかけてシベリアの寒気が猛烈に吹き込み、風砂の季節となる。『中国の神話考古』の陸恩賢氏はこの風こそ燭竜神話における「息すれば風となり」が意味するところだといっている。 |
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