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神農(炎帝) |
シンノウ(エンテイ) |
中国神話 |
農業・医薬神・火神 |
『史記』三皇本紀の中で、伏羲(ふっき)、女媧(じょか)に続いて中国の帝王となったとされている神。炎帝とも呼ばれ、牛の頭をしていた。炎帝という名からわかるように火の神でもあるが、農業神、医薬神としての貢献がはるかに大きい。
農業神としての神農は人類に農耕を教えたことで知られる。神農の時代に空から穀粒が降るということがあった。このとき、神農は木を削って犂(すき)、鍬(くわ)などの農具を発明し、人々に農耕を教え、市場と商業活動も教えたのだ。また、医薬神としての神農は薬草の効用を極めたことで知られる。神農は各地からあらゆる草木を集め、自らなめてその効果を探ったのだ。このため、神農は一日に70種の毒にあたったこともあるという。
神農は最後は黄帝との戦いに敗れ、南方の天帝となるが、人類への貢献という点では黄帝に匹敵したといえる。道教でも崇拝されており、五穀爺(ごこくや)という別名がある。 |
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