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西秦王爺 |
セイシンオウヤ |
道教 |
芸能の神 |
唐王朝6代目皇帝・玄宗(685~762)のことで、道教において演劇の開祖、音楽の神として俳優志望者たちに信仰されている。郎君爺(ろうくんや)、孟府郎君(もうふろうくん)ともいう。
玄宗は在位中に梨の木を植えた宮殿の庭に梨園(りえん)と呼ぶ舞台を設置し、全国から集めた芸人に上演させ、芸人たちを保護・優遇するなど芸能に高い関心を示した。また、玄宗自身も詩作に秀でており、自ら作曲を手がけるほどだった。こうしたことから、後に芸能の神として崇拝されるようになったという。日本で歌舞伎界を梨園と呼ぶのも玄宗の故事に由来しているという。
玄宗は楊貴妃(ようきひ)を寵愛して政治をおろそかにしたことで有名だが、そのために辺境地方防備の軍団司令官だった安禄山にそむかれ、西蜀に逃れて帝位を皇太子に譲ることになった。その土地が西秦地方だったので、西秦王爺と呼ばれるのだという。 |
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