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フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/神様仙人編
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セツ
中国神話
殷族(いんぞく)の始祖神
 殷族の始祖とされる中国神話の神。母の簡狄(かんてき)は帝嚳(ていこく)の妃なので、契は帝嚳の子にあたる。契の神話は少ないがそのひとつに契の出生にまつわる不思議な神話がある。
 『史記』殷本紀によると、契の母・簡狄は一族の婦人三人で川で水浴しているときに玄鳥(燕)が卵を落としたのを見た。そこで、簡狄はこれを取り上げて飲み込んだが、それによって妊娠し、契を生んだのだという。
 別な伝説では、簡狄は桑の生えている原野で玄鳥が卵を落とすのを目撃したという。この卵が色鮮やかで、文様が「八百」と読めたので、簡狄は拾って帰ると玉製の箱にしまった。と、真夜中に神母が現れ、「この卵を抱きなさい。神聖な子が生まれるでしょう」といった。そこで、簡狄が卵を抱くと一年して懐妊し、十四ヵ月後に契が生まれたという。
 成長後の契は禹(う)を助けて治水に従事し、舜(しゅん)の命令で文教を司る官になったという。
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