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フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/神様仙人編
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張果老
チョウカロウ
道教
八仙の一人
 八仙の中でも特に風変わりな神仙である。
 唐の玄宗(在位713~756)の時代にすでに数百歳で、年齢不明の老人だった。山西省中条山の張果洞(ちょうかどう)に隠棲し、いつも白いロバに乗って一日数万里も進んだが、そのロバは紙でできており、たたんで箱にしまうことができ、乗るときは水をかけるとロバに戻ったという。また、張果老は必ず後ろ向きにロバに乗ったともいわれる。
 風変わりなのは、ちょくちょく死んだことだ。玄宗の時代よりも前に、張果老は則天武后(そくてんぶこう)に招かれたことがあったが、よっぽど嫌だったのか、山を降りると死んでしまった。夏だったので、死体はすぐに腐ってうじがわいた。報告を受けた則天武后は会うのをあきらめたが、この後も張果老は中条山で暮らしていたという。博学で知られた静能という道士は、「張果老は人間ではなく、この世のはじめに生まれた白蝙蝠(こうもり)の精だ」と語ったという。
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