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東岳大帝(泰山府君) |
トウガクタイテイ(タイザンフクン) |
道教 |
霊峰東岳泰山の主神 |
中国中原にある五つの霊山五岳(東岳泰山、西岳華山(かざん)、南岳衡山(こうざん)、北岳恒山(こうざん)、中岳嵩山(すうざん))のうちもっとも神聖とされる東岳泰山の主神。泰山府君ともいう。
泰山は古くから死者の霊が集まる場所で、後にはその山中に地獄があるともいわれた。その山の主神の泰山府君は当然冥界の最高責任者であって、人間の寿命ばかりか在世での地位まで司る神として恐れられた。泰山府君のもとには、人間の運勢を細かく記した「禄命簿(ろくめいぼ)」という原簿があったともいう。また、一般には玉皇上帝の孫だといわれている。
漢代以降は歴代皇帝が泰山において封禅(ほうぜん)(天の神への即位の報告)という儀式を行うようになり、泰山神の地位は格段に上昇し、天帝に匹敵する権威を持つようになった。このころから、東岳大帝という名が一般化したので、東岳大帝という場合は、泰山府君という場合より、はるかに権威ある神とされる。 |
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