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伯夷 |
ハクイ |
中国神話 |
羌人(きょうじん)の始祖神 |
刑法を制定した中国神話の大神。周の時代に建国された斉、呂、許、申など姜姓諸族の祖神であり、もとは岳神だったという。
神話によると、苗族が暴虐で民を苦しめていたため、皇帝が伯夷に命じて五種の刑を制定させたという。一説によると、苗族が暴虐を働いたのは蚩尤が黄帝に反逆したときで、黄帝に次いで皇帝となった顓頊(せんぎょく)が、重(ちょう)と黎(れい)に命じて天地を分離させ、伯夷に刑法を制定させ、天下を治めたのだといわれる。
伯夷と同じく、刑法を制定したとされる神に皐陶(こうよう)がいる。皐陶は堯(ぎょう)の時代に五刑を定めたとされる神で、裁判で判決を下すのに獬豸(かいち)という聖獣を用いたことで知られている。獬豸は一角の羊で、生まれながらに有罪者を見分けることができる不思議な獣である。
この皐陶は伯夷と同じ神格で、皐(洛陽付近)で祭られるとき、伯夷が皐陶という名で呼ばれたのだろうという説がある。 |
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