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伯翳(益・伯益) |
ハクエイ(エキ・ハクエキ) |
中国神話 |
禹(う)の部下・秦(しん)の始祖神 |
中国古代神話で秦の始祖とされている神で、草木鳥獣の管理者。益、伯益ともいう。
一説によると、伯翳は顓頊(せんぎょく)の孫の女脩(じょしゅう)が燕の卵を飲んで生んだ大業(たいぎょう)の子である。後に舜(しゅん)の臣下となるが、当時は洪水の時代であり、野生の草木が生い茂り、鳥獣が飛び回って、人や穀物に害をなしていた。そこで、舜は禹に治水のことを担当させ、草木鳥獣のことは伯翳に担当させた。このとき、伯翳は草木を焼き払うことで鳥獣を追い払い、草木鳥獣の害を取り除いたという。また、伯翳は鳥獣の長として鳥獣を飼いならし、家畜を増やすことにも貢献したという。
こうして鳥獣の管理者として実績を残した伯翳は、後の時代には百虫将軍という名を与えられ、民間信仰においても廟を建てて祀られるようになった。これは鳥獣昆虫類を取り仕切る神で、劉猛将軍(りゅうもうしょうぐん)のような駆蝗神(くこうしん)としての働きも持っていたと考えられている。 |
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