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雹神 |
ハクシン |
道教 |
雹の神 |
中国の伝説に登場する雹(ひょう)の神。
清代の短編小説集『聊斎志異』に雹神の物語がある。明の時代のこと。ある地方長官が五斗米道の最高位にある張天師に会おうと江西省龍虎山へ向かった。途中の湖で船に乗ると容貌魁偉の男が天師の使者だといって小船で迎えに来た。自分が来ると予知するとは、やはり張天師は神なのだと長官は感心した。龍虎山に着くと、張天師が先ほどの使者を呼び、「これはあなたと同郷で、いまは雹の神をしている李左車です。これから、ある場所へ雹を降らせにいくのです」と紹介した。長官はその地が故郷の隣なので、作物の被害を心配し、中止してくれるよう頼んだ。「これは天帝の命令で、降らせる雹の量まで決まっています。だが、どうにか考えてみましょう」。こんなやり取りの後、雹神は鋭い声を発して飛び立ったが、この日の雹は山や谷ばかりに降り、田畑にはほとんど降らなかったという。 |
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