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鄷都大帝 |
ホウトタイテイ |
道教 |
地獄の長官 |
仏教の地獄に対応するように作られた道教の地獄の長官。
道教では泰山(たいざん)にも地獄があるとされるが、これはもともと霊場だった泰山に地獄の機能を持たせたもので、純粋な地獄という感じはしない。
これに対し、道教にも仏教の地獄と同じような純粋な地獄があると考えられるようになり、その首都が鄷都だとされた。鄷都には鄷都山(羅鄷山(らほうさん)ともいう)という巨大な山があり、そこに裁判所の機能を持つ6つの宮がある。ここで裁判を受けた死者が、その罪に応じて山のあちこちにある24の地獄に落とされるのである。
この鄷都を取り仕切っているのが鄷都大帝なので、まさに死者の罪を裁く閻魔様(えんまさま)のような存在で、それ以外の機能を持たないという点で泰山府君とは違っている。
鄷都は5世紀ころには中国のはるか北方にあるとされたが、後には四川省鄷都県に入り口があると考えられるようになった。 |
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