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防風氏 |
ボウフウシ |
中国神話 |
南方の巨人の首領・山の神 |
夏王朝の始祖とされる禹(う)に処刑された中国神話の神。巨人だったといわれる。
神話によると、禹は皇帝となったとき会稽山(かいけいざん)(浙江省紹興近郊)に家来の群神たちを召集した。このとき防風氏が会合に遅れて処刑されたが、その骨は一本で車が満ちるほど大きかったという。
防風氏がどのような神か不明だが、名前から判断して風神だったとする説もある。また、山の神だともいわれる。
後に、禹が各地を周遊すると防風氏の二人の臣下が敵討ちを試み、失敗し、自ら胸に刀を刺して死んだ。禹は哀れに思い、二人を治療したが、この二人が胸に穴の開いた貫胸人(かんきょうじん)の祖になったという伝説もある。
『述異記(じゅついき)』に呉や越の地方(江蘇・浙江省)にあった防風廟(びょう)の話がある。それによると、防風氏の像は土や木で作られており、その姿は頭が龍、牛の耳があり、目はひとつ、眉毛が一本に連なっているという。 |
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