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雒嬪 |
ラクヒン |
中国神話 |
洛水(らくすい)の女神、伏羲(ふっき)の娘 |
洛水(黄河にそそぐ川の一つ)と伊川(いせん)が合流するあたりに住んでいた洛水の女神。洛神、宓妃(ふっぴ)とも呼ばれる。伏羲の娘で、洛水を渡っているときに溺れ死に、洛水の女神になったといわれる。
洛水の女神となった後に、雒嬪は黄河の神である河伯と結婚した。ここに、太陽を射落としたことで有名な弓の名人・羿(げい)がやってきて、河伯を弓で射、雒嬪を奪って結婚したという伝説がある。
とにかく美しい女性だったらしく、しばしば有名な詩人たちに歌われている。特に知られているのは三国時代に魏の曹植(そうしょく)によって歌われた「洛神の賦」である。それによれば、雒嬪の姿は「軽やかであること、飛び立つ鳳凰のようで、しなやかであること遊び戯れる龍のよう」だった。また、「遠くから雒嬪を見ると、その白いこと、太陽が朝霞から昇るようで、近くから見ると、その赤いこと、青い波間に顔を出した蓮の花のようだった」という。 |
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