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龍王 |
リュウオウ |
道教 |
水神 |
雨や洪水を司る道教の神。民間信仰レベルでは水のあるところならどこにでも存在するが、東海、西海、南海、北海に君臨しているとされる四海龍王が特に有名である。
中国では古くから龍は雨を降らせる力を持つとされ、麒麟(きりん)、鳳凰(ほうおう)、玄武(げんぶ)とともに四霊獣のひとつだった。また、龍は東方の守護神であり、五行思想では東方の色は青だったので、青龍と呼ばれた。そこにインドから仏教とともにナーガーラジャ(蛇神)が伝来し、これが龍王と翻訳されたことから、龍王という呼び方が定着したという。そして、四海すべてに龍王がいると考えられるようになったという。
四海龍王にはそれぞれ名前も付けられている。よく知られているのは明代の神怪小説『封神演義』の四海龍王で、東海龍王は敖光(ごうこう)、西海は敖順(ごうじゅん)、南海は敖明(ごうめい)、北海は敖吉(ごうきつ)とされている。『西遊記』では東海は敖広(ごうこう)、西海は敖閏(ごうじゅん)、南海は敖欽(ごうきん)、北海は敖順(ごうじゅん)だとされている。 |
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